子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法

子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法の詳細

臨床心理学や臨床心理士は何らかの「病人」や痛手を負うた人を対象にするものとの先入観があったけれど、本書ではいろんなセラピストが出てきて、「病人」ではない夫婦の相手をしている。合衆国で精神分析が全盛だったとされる20世紀中葉以来の「伝統」があるのかもしれない。とりあえず「病人」ではない夫婦を「より良く」するための試みによって、日常見過ごしている「問題」が明確化され、そういう点で参考になるところが多い。しかし本書を読み終えたところで、夫婦でそんないつまでも「惚れた腫れた」満載でいなくとも良いんじゃないか？と思ってしまった。そう思ったついでに、著者が何でもかんでも100点を目指していてかつそのことに無自覚にいるように感じた。うちの家族はある部分は65点ぐらいで、別の部分は40点ぐらいだけど、毎日を無事に過ごしているからそこを受け入れて･･･で良いのではないか？と思ってしまった。それでもいいとこ取りしてそこそこ役立てられれば、チェック項目一覧として本書はかなり有益かと。